Report:協会活動レポート協会活動レポート

協会活動レポート協会活動レポート

photo
2026.07.16 強化研修会「言語化力の磨き方」開催レポート

2026.07.16

みなさん、こんにちは!
神戸1期の出口 経尊です。

今回は、2026年7月16日に行われた
「スムーズな意思疎通が、顧客に全エネルギーを注ぐ組織をつくる! 言語化力の磨き方」
と題して、オンラインで開催されました
第45回の強化研修会についてレポートしていきます!

講師は、日本キャッシュフローコーチ協会代表理事の
和仁 達也先生です。

協会会員だけでなく、会員から招待された
ゲストの皆さんも参加する拡張版として開催されました。

Zoomのチャット欄にも、参加者から次々と気づきや質問が書き込まれ、
関心の高さが伝わってきました。

言語化力が低いと、社内でエネルギーを消耗する

研修の冒頭では、組織で起こりやすい
コミュニケーションの課題が紹介されました。

photo
和仁先生から「コミュニケーションの
5大課題」について解説。

・部門間で言い争いが起こる。
・管理者が部下を育成できない。
・仕事を抱え込んでしまう。
・自分を奮い立たせる目標が見つからない。
・お客様のお困りごとを明確にできない。

業種や立場は違っても、思い当たることがある方は
多かったのではないでしょうか。

和仁先生からは、
「言語化力が低いと、社内でエネルギーを消耗する」
という言葉がありました。

社内で言葉の意味や認識がずれていると、本来はお客様に向けるべきエネルギーが、
確認や説明、言い争いなどに使われてしまいます。

反対に、考えていることを適切に言葉にできれば、
意思決定や人材育成、営業がスムーズになり、組織の共通言語にもなります。

言葉の行き違いを単なるコミュニケーション不足ではなく、
組織の生産性に関わる経営課題として捉える視点が印象に残りました。

言語化力は「本質をつかむ力×言葉のボキャブラリー力」

では、言語化力はどのように磨けばよいのでしょうか。

和仁先生は、言語化力を次の二つに因数分解されました。

「本質をつかむ力」×「言葉のボキャブラリー力」

多くの言葉を知っていても、相手の話の本質を捉えられていなければ、
意図とはずれた表現になってしまいます。

一方で、本質を捉えていても、
それを表す言葉を持っていなければ、相手には十分に伝わりません。

photo
和仁先生から受講者にも考えてもらう質問をしながら「言語化力の鍛え方」を解説。

和仁先生が本質をつかむ力を
鍛えるために実践してきたのが、
「要約のオウム返し」でした。

相手が話した内容を短く整理して、
「つまり、おっしゃっていることは、
 
こういうことですか?」
と確認する方法です。

営業時代には、
相手から「違うよ」と言われることもありながら、
何度も繰り返すことで精度を高めてきたそうです。

言語化力は、生まれ持った才能だけで決まるものではなく、
実践を重ねることで鍛えられる力だと分かりました。

正しい現状把握がコンサルティングの9割

今回、私が特に印象に残ったのは、
「正しい現状把握がコンサルティングの9割」
という言葉です。

支援者は相手の話を聞くと、
つい早く解決策を伝えたくなります。

しかし、自分の状況を十分に理解してもらえていないと感じている段階では、
どれだけ正しいアドバイスも相手には届きにくいものです。

まずは相手の状況を正しく把握し、頭の中にある考えや感情を言葉にする。
そのうえで、初めてアドバイスが生きてきます。

私自身、相手の話を聞きながら、
頭の中では次の質問や解決策を考えてしまうことがあります。

だからこそ、「現状把握、言語化、アドバイス」という
順番を意識する必要があると、あらためて感じました。

同じ言葉でも、意味は人によって違う
photo
日常よく起こる「認識のズレ」は、
多くの場合、当たり前に使っている
「言葉の定義のズレ」が原因。

研修の後半では、社内で使う言葉の定義を
そろえる重要性についても学びました。

例えば、「営業」という言葉を
「商品を売り込むこと」と捉える人もいれば、
「相手のお困りごとと自社の商品を結びつける
 
お見合いの場」と捉える人もいます。

また、「任せる」を
「自分の仕事を他人にやってもらうこと」
と考える人もいれば、
「目的と期限を伝え、報告を受けながら完遂まで見届けること」
と考える人もいます。

同じ言葉を使っていても、
頭の中に浮かんでいる内容が違えば、行動にもずれが生じます。

社内で期待した行動が生まれないときは、相手の姿勢や能力を問題にする前に、
使っている言葉の意味がそろっているかを確認する必要があります。

言葉を定義し、組織の中で共有することも、
言語化力を磨く大切な取り組みだと感じました。

言語化を通じて、顧客にエネルギーを注げる組織へ

生成AIが普及し、文章や答えを簡単につくれる時代になりました。

一方で、自分の頭で考え、
自分の言葉で表現する機会が減る可能性もあります。

和仁先生は、運動不足を補うために身体を鍛えるように、
これからは言語化力も能動的に鍛える必要性が
高まるのではないかと話されました。

また、キャッシュフローコーチが経営数字の支援だけでなく、
経営者や社員の言語化を支援できる可能性についても示されました。

今後の支援では、社長や幹部の話を早く結論に導くのではなく、
「つまり、こういうことですか?」と確認する時間を大切にしたいと思います。

数字だけでなく、頭の中の考えや感情も見える化することが、
社長に「考える暇」をつくる支援にもつながると感じました。

和仁先生、運営に携わっていただいた皆さま、そして一緒に学んだ参加者の皆さま、
貴重な機会をありがとうございました。

photo

<文責> 神戸1期 出口 経尊

心楽パートナー株式会社 代表取締役
1975年、香川県生まれ。
工事会社を経て、IT会社では工務店のHP・チラシ等の集客、
顧客・原価管理などの業務改善に携わる。
現在は『安心と喜びをつくる伴走者』として、
中小建設業の財務改善や人材育成等の伴走支援、士業・専門家向け
「建設業収益向上コンサルタント養成講座」の主宰、金融機関や建材メーカーとの協業を行う。
2023年に香川大学大学院でMBAを取得。

top

top